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10月15日(木)アセンブリーアワー講演会「制作すること/生活すること(ゲスト:下道基行氏)」レポート

アセンブリーアワー講演会は、京都精華大学の開学した1968年から行われている公開トークイベントで、これまで50年間続けてきました。分野を問わず、時代に残る活動や世界に感動を与える表現をしている人をゲストに迎えています。
 
2020年10月15日(木)には、今年度第2回目となるアセンブリーアワー講演会を開催しました。ゲストは、2019年の「ヴェネチアビエンナーレ日本館」など、国内外での大型国際展やグループ展に出品し、注目を集めるアーティストの下道基行氏です。「制作すること/生活すること」と題し、下道氏が日常の暮らしにどのような視点を持ちながら生活し、制作に取り込んでいるか、過去の作品を振り返りながらお話しいただきました。
 
※本イベントは、学生?教職員のみ学内会場で聴講可とし、学外?一般の方にはオンラインで公開いたしました。

「制作すること/生活すること(ゲスト:下道基行氏)」講演レポート

講演会は、これまでに下道さんが制作した作品の数々を紹介される形で始まりました。

下道さんは武蔵野美術大学造形学部油絵科を卒業し、その後はリサーチ会社に勤務。東京郊外に残る弾痕が無数に残った変電所跡を見つけたことをきっかけに、業務の傍らで、日本各地に残る戦争遺構をめぐる写真作品「戦争のかたち / Remnants」を制作したことが、作家活動を始めるきっかけとなりました。
その後の制作でも、日本軍が植民地化した近隣諸国に建てた鳥居を追った「torii」シリーズや、趣味で描かれた絵画作品を切り口にした「日曜画家」シリーズなど、過去に作られたものや生まれたものが当時の価値を変容させながら、現代に生き続けている姿を追う作品が特徴です。
 
2019年には、第58回ヴェネチア?ビエンナーレ国際美術展の日本館のアーティストとして選出されました。「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」と題した日本館の展覧会では、石垣島の津波石をモチーフにした写真作品を出展。津波石は、海の中にあった大きい石が津波によって陸地に流れ着いたものです。動きそうにない大きな岩が、数百年前に動いてここまできたと感じること、動く可能性を秘めている存在として佇む姿に魅力を感じたと、作品写真とあわせて紹介がありました。
下道さんが地域の地理や歴史の調査に興味を持ったのは、小学生の頃。当時の夢は考古学者でした。地元?岡山県に残っていた貝塚から、縄文時代の人々の生活の遍歴を想像したことをきっかけに、発掘や考古学の調査に興味を持ったそうです。
資料として見せていただいたのは、下道さんが小学生の時に書いた「古墳ノート」。前方後円墳を観察し、なぜ、どのように作られたのか考察していた様子が窺えます。
もともと作家をめざしていた訳ではなくても、結果的に子供の頃から興味のあったことがつながって、今作家として活動できているとこれまでの活動を振り返ります。
 
講演の締めくくりに紹介されたのは、最新の作品「ははのふた」。ともに暮らす義母の生活習慣を2年間撮りためたシリーズです。下道さんの作品は、一貫して対象を観察し記録しています。その根底にあるのは他者への尊重です。「破天荒な生活を表現の糧にしたいと思う作家もいるかもしれないが、家庭や日々の生活を大切にしていきたい」と話す下道さんからは、作品にも共通するあたたかな眼差しが感じられました。
講演後は、在学生からの質問が複数寄せられました。
 
「作品制作の際、コンセプトに説得力があるかと尻込みして、作ることを楽しめなくなっている。下道さんもそんなことはありますか?」の質問に対しては、「自分も大学生時代に同様の理由で絵が描けなくなったことがある。絵画とは何か、その歴史を掘り下げる作業自体にモチベーションを感じられなかった。先にコンセプトを考えすぎず、興味のあることや面白いと思うことを自分なりに探求しながら、誰かに見せたくなるような作品ができるまで作り続けられたら、徐々に言葉もついてくると思います。」と回答。下道さんの優しく力強い言葉に、たくさんの在学生が励まされたことと思います。
下道さん、このたびは貴重なご講演をありがとうございました。

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