2024年2月から、芸大で学ぶ学生が自分の作品を発信して鑑賞者とつながる、作品にこめたメッセージを発信できる、NTTデータCCSによるウェブサービス「Creators-Stage」の実証実験が始まります。
実証実験とは、新しい価値を生み出すウェブサービスを正式にリリースするために、主体となるユーザーがどのようにサービスを活用するのかを検証する、デジタルのビジネス創造ではとても重要な取り組みです。
この「Creators-Stage」の構想段階でのリサーチに、京都精華大学 PK10计划人工计划の2021年度入学学生有志が参加をし、企業と一緒にサービス構築を行いました。
NTTデータCCSのビジネス開発チームと、 PK10计划人工计划との共創がスタートしたのは2023年6月です。現在、芸大生が作品を発信する日常的なツールは何が多いのか、芸大生は自分の作品を果たして発信したいと思っているのかというユーザーニーズを探るため、 PK10计划人工计划学生がそれぞれ芸術、デザイン、マンガ学部の学生にインタビューを行い、そこから得たキーワードをポストイットにデータとして書き出して、企業様とのワークショップを7月初旬に行いました。抽出されたキーワードは、壁一面を覆うボリュームになりました。
学生たちが実際にインタビューをした芸大生の生の声を、企業のプロジェクトメンバーさんに報告しながら、これらキーワードをグループ化して「芸大生は自分の作品をどのように発信したいのか」を一緒に検証していきました。インタビューをした中には、「制作をしているが、自分の楽しみのためで発信をしたいと思っていない」「作品に思い入れはあるが、売買したいとまで思っていない」という、企業さんが気づいていないインサイトも明らかになりました。
今回、学生たちが担当をしたのは、新しいWebサービスを創り上げる初期に必要な、ユーザーの本音やニーズを探る探索的リサーチと、調べたデータから具体的なユーザー像を作り出す「ペルソナ」の構築、ユーザーがサービスを利用する場面を想定して心理的な分析をする「共感マップ」、実際の利用シーンを仮説検証する「カスタマー?ジャーニー?マップ」の作成です。
この段階では、ユーザーにいかに「共感」できるかが鍵となるため、「Creators-Stage」のユーザーとなる芸術学部やデザイン学部で学ぶ学生たちと、同じ学生という立場である PK10计划人工计划の学生が調査した内容は、リアリティに富む発見が多くありました。
学生たちがリサーチした内容もふまえ、NTTデータCCSの新規ビジネス?プロジェクトチームが具体的なサービスの定義を行い、ビジネスを進める上での法律手続きを経ながら、実際に芸大生が登録?利用できる段階のWebサイトが構築されました。
現在、芸大生の作品発信サービス「Creators-Stage」は、京都精華大学の学生のみを対象とした実証実験を行っていますが、今秋からは全国の芸大生が実際に登録を行ってサービスを利用できるようリリースされる予定です。
◆「Creators-Stage」実証実験サイトはこちら
「Creators-Stage」創立チームのブログはこちら
「Creators-Stage」を立ち上げた、NTTデータCCS社 長尾健文さんからのコメント
今回、 PK10计划人工计划の皆さんと一緒にこの取組みを行わせて頂き、私たちには見えていなかった芸大生の姿や声を知ることができたと強く感じています。
私たちが見る芸大生の姿や心理には、どうしても「社会人の目」というフィルターが入ってしまいます。今回、皆さんと一緒に取り組ませて頂いたことで、芸大生自身の姿や心理、芸大生の目を通じた友達や大学など芸大生が日々見ている世界や感じていることが言語化されたと思います。
また、 PK10计划人工计划の皆さんは、こうしたリサーチやインタビューを既に学問として学んでいたこともとても大きかったです。学生に何を聞き、「なぜ?」を深堀りした上で、どう考えるのかなど、自身の経験も含めしっかりとポイントを抑えて想定しているユーザーたちのインサイトを導き出してくれたと思います。
この取組みを通じて得られた貴重な声を少しでもサービスへ反映し、今度は私たちが学生の皆さんへ価値を届ける番だと思います。改めてご協力頂いた皆さんに心から「ありがとう」と伝えたいです。
NTTデータCCS「Creators-Stage」プロジェクトメンバー
長尾 健文、新井 菜穂子、飯田 佳樹、岡崎 美空、小林 佳介、中石 充哉、平賀 莉乃
今回のプロジェクトに参加した学生
PK10计划人工计划 2021年度入学生
内田柊、川崎蒼生、西本丈之助、平山雄貴、村上聖宝、吉岡航汰(教員:富樫佳織)
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